マーケティング業界でよく耳にするワード「4p」。
4pとは4つの「p」がつく単語の頭文字をとったもので、「Product(製品)」「Price(価格)」「Promotion(プロモーション)」「Place(流通)」の4項目のことです。
4pはなんとなく知っているけれど、どのように活用したらいいのかわからない、他の事例を知りたいあなたのために、4pの活用術を解説します!
活用事例を知れば、どのように4p分析をしてマーケティング戦略に落とし込むのかわかります。
4p分析を理解できれば、顧客に製品やサービスの良さを伝えられ、売上の向上が見込めますよ。
理解ができていないまま4p分析しても効果が見られません。
活用事例を5つ紹介し、4p分析の弱点を補う4cについて、活用ポイントをまとめました。
スターバックスやニトリ、ユニクロなど4pをうまく活用し、売上を伸ばした商品やサービスがあります。
4pとは4つの「p」がつく単語の頭文字をとったもので、「Product(製品)」「Price(価格)」「Promotion(プロモーション)」「Place(流通)」の4項目のことです。
これら4つの「P」を重視して、売り手側の目線からマーケティング施策を考えることを4p分析と言います。
4p分析をマーケティング戦略に効果的に取り入れることで、消費者の購買意欲を高め、売上が大幅に向上したり、多くの顧客を獲得したりと成功している事例があります!
では、それぞれの企業がどのように4pをマーケティングに活用したのか詳しく紹介します!
期間限定のメニューが発売されると店舗に行例ができるスターバックスは、どのように4pを活用しているのでしょうか。
それぞれの「p」における戦略を見ていきましょう。
Product(製品)
日本のスターバックスでは、トールより小さい「ショートサイズ」が販売されています。
これは、アメリカにはないサイズなんです!
日本と違い、アメリカではグランデよりさらに大きい「トレンタ」があります。
このように国によって提供するサイズ展開を考え、需要に合わせることで、ファン層が拡大しました。
Price(価格)
スターバックスのドリンクは1杯500円前後で、他のカフェやコンビニのコーヒーより割高です。
しかし高級ホテルや喫茶店よりは安いので、顧客は割安だと感じ、購入したくなります。
Promotion(プロモーション)
スターバックスは広告宣伝活動を全くせず、口コミとPRのみでプロモーションしています。
マイタンブラーやカップを持ち込んだら、少し安くコーヒーを提供するというユニークな施策も話題となりました。
スターバックスのロゴがさりげなく入ったタンブラーやカップをテイクアウトすると、世間の認知度を自然に高められるのです。
Place(流通)
スターバックスが銀座に1号店を出店したことは、ターゲット層であるおこづかいにゆとりがあるビジネスマンに訴えかける狙いがあったからです。
このマーケティング戦略により、「立地も店の雰囲気にも高級感があり、美味しいうえに割安」という印象を与えました。
スターバックスが世間に広く浸透しているのは、4pを意識したマーケティング戦略があったからです。
家具メーカーのニトリは、「お、ねだん以上。」のキャッチコピーが広く知られるように、低価格で高品質な商品がヒットし、年々顧客数と売り上げ高を伸ばしています。
ニトリも4pに基づき以下のような戦略で売り出し、成功しています。
Product(製品)
ニトリの商品は、顧客ニーズ優先の製品開発と、誰にでも買いやすい安価な値段設定が特徴です。
「こんな物が欲しかった」「他店では高額で買えない」という顧客の欲求に応え、新商品の開発にも意欲的なんです。
そうしたニトリの取り組みが独自のブランド確立にもつながっているのね!
Price(価格)
資材調達から製造、物流、販売に至る工程を全ておこない、徹底した低コスト化を実現しました。
まさに「お、ねだん以上。」のキャッチコピーを体現しており、主婦や学生層を中心に人気が広がっています。
Promotion(プロモーション)
ニトリの店舗に行くと、リビングや寝室などトータルコーディネートの例が展示してあるのはご存じでしょうか。
「こんな部屋にしてみたい」と購入したくなりませんか?
リビングにテーブル、チェア、クッションまで全てニトリでそろえられます。
コーディネートの例を展示することで、部屋に置いたときにイメージしやすく、顧客のまとめ買いを促進しているのです。
Place(流通)
郊外に大型店舗を出店し、家具やカーテン、雑貨などすべて同じ店舗でそろう利便性を実現しました。
誰もが知っているアパレルショップと言っても過言ではないユニクロの戦略も4pに当てはめて考えられます。
Product(製品)
製品は手頃な価格でありながらも、機能性やカラー展開が豊富といったデザイン性にまでこだわったアイテムがたくさんあります。
Price(価格)
企画や生産、販売まで自社でおこなうことで、コスト削減を実現しました。
質の良い商品が低価格で手に入れられるので、コスパがいいと顧客の購買意欲をかきたてます。
Promotion(プロモーション)
CMなど広告展開するときは、シーズンごとに売り出したい商品を絞り込んで宣伝していますよね。
Place(流通)
全国での実店舗に加え、オンラインでも販売をおこなっています。
CMでよく見るライフネット生命も4pの成功活用事例として挙げられます。
Product(製品)
見積もりを出すだけなら、生年月日と性別を入力するだけでわかる「無料で10秒見積り」のサービスがあります。
Price(価格)
インターネット販売に特化することで、人件費や店舗費を削減し、低価格を実現しました。
Promotion(プロモーション)
SNSなどネット上でのPRに注力しました。
さらに、不透明な印象を持たれがちだった保険料の内訳をすべて公開するという業界初の取り組みにより、20~30代の子育て世代の支持を集めたのです。
Place(流通)
LINEで24時間いつでも相談できるなど、ターゲットとなる子育て世代にとって利便性を提供しました。
ヘルシア緑茶も4p分析をうまく活用し売上を伸ばしています。
Product(製品)
厚生労働省から特定保健用食品の認可を受け、「内臓脂肪を減らすのを助ける」商品であるとアピールしました。
Price(価格)
350mlのペットボトル1本で180円と高価格でありながらも、「効果が期待できそうだ」というイメージを与えたのです。
Promotion(プロモーション)
積極的にテレビでの広告活動をおこない、健康志向の顧客の購買意欲を刺激しました。
Place(流通)
多忙なビジネスマンでも手に取りやすいコンビニ限定で販売したのです。
店内の目立つ場所に大きなスペースをとって陳列され、多くの利用客の目にとまり、ヘルシア緑茶は売上を伸ばすことに成功しました。
4pはコーヒーチェーン、家具メーカー、アパレルブランドなど業種を問わず活用されています。
4pをマーケティングに取り入れることで、顧客に商品やサービスの価値を伝え、購買意欲を高められ、売上を伸ばすことができます!
4p分析に関して詳しくまとめた「マーケティングの基礎4p分析って何?方法やポイントも解説!」記事も参考にしてみてください。
あなたも4pをマーケティングに取り入れてみましょう。
4cは、「Consumer Value(顧客にとっての価値)」「Cost(コスト)」「Communication(コミュニケーション)」「Convenience(流通の利便性)」のこと。
4pは、上記のように活用することで商品やサービスを販売する有効な手法ですが、顧客視点が弱いという弱点があるんです!!
その弱点を補う分析方法として有名なのが、「4c」です。
4p分析が「企業視点に立った考え方」、4c分析は「顧客視点に立った考え方」です。
4pに加えて4cもミックスしてマーケティング戦略を考えることで、売上向上が期待できます。
4pで紹介した4つの「p」は4cの「c」に対応する形になっています。
4PにおけるProduct(製品)がConsumer Value(顧客にとっての価値)、Price(価格)がCost(コスト)といった具合です。
この4pと4cを合わせて分析することを「マーケティングミックス」と呼びます。
4pと4cはお互いの弱点である部分を補い合っており、双方の立場から分析することで、効果的にマーケティングできます。
マーケティングミックスを取り入れてみましょう。
4pを活用するポイントは2つあります。
上記の成功事例やマーケティングミックスの特性から、4pをうまく活用させるポイントは、4つの「p」がバラバラではなく整合性のとれた状態にすることです。
たとえば、プレミアム感を出したいのに低価格で販売していたり、割引されたりしたら、高級感のイメージがなくなってしまいますよね。
また、シニア層をターゲットにした商品をSNSやWEBサイトで宣伝していては、情報が届きにくいです。
さらに、リピートしてくれるお客さんを重視したいにもかかわらず、新規顧客のほうが安く買えるというサービス内容ではターゲットとサービス内容で矛盾が生じ、良い販売戦略とは言えません。
4つの「p」を組み合わせ相乗効果を狙いましょう。
たとえば、上記の事例で紹介したヘルシア緑茶が例として挙げられます。
特定保健用食品というラベルのついた商品と、一般的なお茶よりも少し高い値段が、かえって顧客に「効果があるに違いない」という感情を生じさせ、より高い機能性を求める消費者に届きました。
これはProduct(製品)とPrice(価格)の相乗効果によるものと言えます。
企業がマーケティングの成果を最大限に高めるには、4pや4cといったマーケティングミックスを上手に使いこなすことが大切です。
4pをうまく活用させるポイントは、それぞれの「p」の整合性をとることです。
4pの活用事例をあなたが売りたい製品やサービスに当てはめてみると、今まで気づかなかった視点が見つかるかもしれませんね。
あなたも4pをマーケティング戦略に取り入れ、成功を収めましょう。
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